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はなの病気

はなの病気|熊本市東区佐土原の耳鼻咽喉科・アレルギー科|【さどわらクリニック 耳鼻咽喉科・アレルギー科】

はなの症状

  • 鼻水が止まらない
  • 鼻づまり、頭痛などがある
  • くしゃみが止まらないことがある
  • 花粉症がつらい(鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、充血など)
  • 鼻が痛い
  • 色のついた鼻水がでる
  • 頬や目の奥、眉間が痛い
  • 匂いがわからない
  • 鼻がくさい
  • 鼻血が止まりにくい

このような症状の方はお気軽にご相談ください。

はなの主な疾患

副鼻腔炎

急性副鼻腔炎

顔の内部、鼻の穴の周囲には副鼻腔と呼ばれる、鼻とつながる空洞があります。主に急性上気道炎(かぜ)またはアレルギー性炎症に引き続いてこの空洞にウイルスや細菌感染が起こり、洞内に膿がたまった状態が急性副鼻腔炎です。痛みはほぼ必発で、頬や目の奥など顔面痛、頭痛や歯痛が起こります。膿のような鼻水が出て鼻がつまり、鼻水が喉に流れる(後鼻漏)ことがあります。重症化すると高度の頭痛、発熱や視力視野障害が発熱などが現れることがあります。また小児は大人に比べて副鼻腔炎になりやすい傾向があります。近年の抗生物質の進歩により、速やかに抗生剤を中心とした薬物治療を開始することで治りやすくなっています。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

慢性化すると鼻内にポリープ(鼻茸)が増生し、このために換気機能が低下し鼻水が出る、常に鼻がつまり口で呼吸をする、においを感じにくい、いびきをかくといった症状が長期化します。治療は鼻内の清掃、副鼻腔の鼻処置と、抗生剤や去痰剤、抗アレルギー薬などによる薬物療法を行います。比較的長期にマクロライド系の抗生剤の内服を行いますが、治らない場合は手術を行うこともあります。

好酸球性副鼻腔炎(指定難病306)

慢性副鼻腔炎の10%を占める疾患で、2015年に指定難病に認定されました。
特徴として両側多発性鼻茸(ポリープ)の形成や、両目の間にある篩骨洞に高頻度に炎症が起こること、重症例ほど気管支喘息の合併が多いことが挙げられます。また嗅覚障害が顕著なことも大きな特徴です。
診断には鼻茸があるか、副鼻腔CTで両側の篩骨洞炎が強いか、血液検査で好酸球が多いかを調べます。さらに病理組織検査で鼻茸組織中の好酸球数や密度も調べて診断が確定します。
治療の柱は手術ですが、喘息の合併がありコントロールが悪い方ほど再発を繰り返す確率が高くなり難治性です。その場合はステロイドを併用しますが、
難治性の症例では内服の長期継続や反復投与を要することが少なからずあり、治療効果はあるものの副作用の問題が常にあります。
近年分子標的薬であるデュピクセント(デュピルマブ)が登場し、この問題が解決できるようになりました。デュピクセント(デュピルマブ)はターゲットにしている因子(サイトカインと呼びます)にしか作用しないので余計な副作用が少なく、好酸球性副鼻腔炎には唯一使用できる分子標的薬です。また気管支喘息に対しても有効です。ステロイドと同様、鼻茸の縮小および鼻症状抑制の強い効果が得られます。
投与方法は最初の半年は2週間に1回、その後は1ヶ月に1回の皮下注射で、慣れてくれば自己注射も可能です。ただし非常に高価な薬剤ですので、術後に指定難病に認定され医療助成が受けられるようになってからお勧めし導入することが一般的です。

アレルギー性鼻炎・花粉症

アレルギー性鼻炎はスギ花粉などによって引き起こされる季節性アレルギー(花粉症)と、ダニやハウスダスト、動物の毛などによって引き起こされる通年性アレルギーに大別されますが、どちらも混在していることもしばしばあります。花粉症は春はスギ、ヒノキ、夏はイネ科、秋はブタクサ、ヨモギなど、季節によってアレルゲンとなる花粉の種類が異なりますが、複数の花粉にアレルギーが認められる方も珍しくありません。症状は季節性・通年性のいずれも、水のような鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみ、充血などです。アレルゲンとなる物質が体内に入ってきた際、体が排除しようと過剰反応することが原因です。くしゃみ、せきは鼻やのどの粘膜についたアレルゲンを体外に出そうとする働きですし、涙や眼のかゆみもそのために起こります。

治療は原因が特定できる場合は可能な限り原因の回避と除去(こまめな掃除など)を行います。アレルギー性鼻炎の薬物療法は広く行われており、症状や重症度に応じて抗アレルギー薬や鼻噴霧用ステロイド薬などを用います。アレルギー性結膜炎は抗アレルギー点眼薬などによって、目の症状を改善させます。

このようなアレルギー疾患は、正しい診断と治療で症状の改善が期待できます。つらいアレルギー性鼻炎結膜炎の症状にお悩みの場合、早めに受診されることをお勧めします。

舌下免疫療法

アレルゲン免疫療法はアレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与し徐々に増やしていくことで、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療法です。体質改善を進めることで治癒の可能性のある治療法と考えられています。皮下注射で投与する皮下免疫療法と舌の下(口腔底といいます)の粘膜に投与する舌下免疫療法があります。

舌下免疫療法は平成26年10月からスギ花粉症とダニアレルギーに対して、6歳以上の方に保険適応となりました。当院でもこの2つに対する治療を行っています。この治療は速効性はなく、上記の通り少量から投与し徐々に増量しますので長期間の治療を要します。3~5年の治療継続が推奨されています。
スギ花粉症の場合、花粉飛散期にこの治療を開始することは安全面からできません。飛散開始時期の3か月以上前から(遅くとも飛散期前年の11月までに)服薬を開始していただきます。効果や副作用のことなど、治療を受けるにあたっては事前に専門医より説明を行います。お気軽にご相談ください。

鼻茸(鼻ポリープ)

鼻茸(はなたけ)は、鼻の内側の粘膜が一部ふくらみ、鼻腔内に垂れさがったものです。キノコのような形をしているためこの名前がついていますが、鼻ポリープとも呼ばれます。大きいものでは親指大ほどにもなり、また複数できることがあります。鼻茸は慢性副鼻腔炎に付随する症状でもあります。

抗アレルギー薬や鼻噴霧用ステロイド薬で縮小できる場合がありますが、一定以上の大きさになると切除手術を行います。

鼻中隔弯曲症

鼻中隔とは鼻の左右を分けている壁のことで、上下の薄い骨とその間にある軟骨からできています。多少の曲がりは誰にでもありますが、高度だと片側の鼻づまりの原因となったり、鼻水の流れが悪くなる要因になったりする場合があります。この場合は治療を行いますが、薬物療法の効果は限定的で手術を行うことが多いです。